経営品質とは
製品・サービスの質ではなく、それらをつくり提供するプロセスの質、さらにそのプロセスを方向づける全体的システムの質を指している。(プロセスとは組織のレベルアップ、フォーメーション、問題解決、意思決定などを指し、それについてどのように考え、話し合ってきたかが重要である)
目的は経営革新
業務改善、製品品質の改良ではなく、マネジメントの革新を行う。(実際の考え方、話し合い方、物事の決め方を変えることであり、制度通り、法令通り、規則通り行っているか否かを見ることではない)
経営革新とは
目に見える問題解決ではなく理想とする状態を想定し、その原理を確立し、段階的 に状態レベルを向上させる。(規則志向の考えない経営から、原則志向の考える経営へ の段階的向上をはかる)
セルフ・アセスメントとは
段階的な組織状態の現状把握~向上目標を設定し、その進捗状況を自己評価する。( アセスメントはあくまでも革新の手段に過ぎない。段階ごとの目標がなければ、アセ スメントは自己正当化の手段と化す)
行政経営品質とは
顧客に対しての考え方がもっとも遅れているところが行政である。住民満足の向上を目的 にした行政は、自らの存在価値をかけて住民満足度を向上させなければならない。公共施設を建設する、と言った個々のサービスの品質を目指すものではない。個々のサービスを実現するには方法やそれに関連する体制などの仕組みがあるからで、住民が満足、評価できる行政活動が行われているかどうかは、この仕組みによる。行政経営品質はその仕組みの質を向上させることで住民満足を実現する。
行政経営品質研究会とは
地方自治体では、管理するというアドミニストレーションの行政から、経営・マネジメントの行政へとパラダイムの変化が起きている。そこで、平成16年6月に北川正恭が中心となり行政の質を高めることを目的に、行政経営品質の勉強会を立ち上げた。
設置趣旨
- 経営品質の考え方をより世間に知ってもらう。
- 人材育成を目的に、自治体に経営品質を導入する。
- 価値を前提にした「マニフェスト」と「経営品質」の考え方は非常に近い、理念を達成するには内発的改革、自己変革が必要。企業も行政も政治も自発的改革のできる組織をつくりエクセレントガバメント・カンパニーに(新しい行政システム(BPR)を確立する。)
研究内容
(1)気づき(2)思考プロセス(3)対話プロセス(4)知識・手法 上記に重きを置き、自治体職員を19名(民間数名)募集し15回にわたる勉強会を開催した。
- 第一回 行政経営品質研究会開講にあたって
- 第二回 イノベーション自己変革から組織変革
- 第三回 考え方と話し合い
- 第四回 ダイアログ
- 第五回 リーダーシップと意思決定
- 第六回 顧客価値基準による変革
- 第七回 顧客価値基準
- 第八回 戦略とは、住民との協力体制のとり方
- 第九回 プロセス革新
- 第十回 人材開発と組織能力
- 第十一回 経営革新戦略とプロセス(導入)
- 第十二回 セルフアセスメント
- 第十三回 変革を阻害するもの(混乱期の対応)
- 第十四回 変革風土の定着(組織作り)
- 第十五回 ネットワークと地域マネジメント
(再録)